“ ベーテルひろばは一人でも来れるからいい! ”
発行者 東京ベーテル 2009年9月発行
著者は「ひろば」の実践を通して感じること、
現場からのママの心の声を発信しています。
著者(森木美佐子)略歴1946年、広島県に生まれる。
明治学院大学を卒業後、福祉の現場でソーシャルワーカーとして勤務。
その後15年間、専業主婦を経て、福祉の現場に復帰。2000年に社会福祉士を取得。
同年、NPO法人東京べーテルを立ち上げ、代表となり、「べーテルひろば」を開設。
<ママの感想>
子育てのコツなども役に立ちましたが、中でも私はべーテルの創業期の苦労話などが印象的でした。周囲の方々からの応援、援助、自治体との関わり、森木さんはじめとするスタッフの方々の努力について細かく記されており、これから何か事業を起こそうとしているわけではなくとも、不思議とモチベーションが高まりました。
子どもが生まれるまでは、地域のこと、江戸川区のことなど全く興味がなく、接点もありませんでしたが、子どもとの生活をはじめるようになってからは、区のやっていることも必然的に興味が沸くようになりました。そういった気持ちを持った上で、改めて森木さんらとの区とのやりとりを知ると、その苦労と努力には感銘を受けました。是非、他の国内のひろばスタッフにも読んでほしいとなと思いました。べーテルと同じような空間をもっと作ってほしいと願うからです。
タイトルの「べーテルひろばには一人でも来れる」という事実は、スタッフの方の努力の結果であり、お金がいっぱいあり、立派な施設を開放しているだけのひろばでは、発せられることのない台詞です。なんとはなしにふらっと行っても、気軽に話せるスタッフ、お母さんがいて、明日の約束がなくても、また会える、また笑って話しができる関係を短時間で築ける、というのは、区内ではべーテルだけです。これが、何故、べーテルにできたのか。資金や場所などの物理的に必要な条件が揃わなくとも、確かな志と理念を持って臨めば、その理念を含んだ、よどみのない空気の流れる空間、べーテルひろばができるのだと、思います。そのことを、国内にある多くの子育てひろばスタッフ、ひろばに関わる政治関係者に知ってもらいたいと願ってやみません。
今後も個人として、べーテルひろば発展のお役に立てればと思っております。
<ママの感想>
大変興味深く、一気に拝読しました。
何故なら、ずっと知りたいと思っていたことを、森木さんにご本にしていただいたからです。
私は、最初に訪れたときから、べーテルに惹かれました。さらに、べーテルを利用すればするほど、べーテルの考えや成り立ちを知りたいと思うようになりました。それはべーテルを自分の都合よく利用するのではなく、べーテルを通して自分もママとして成長したい、地域の一員として役立ちたいという思いからでした。ですから、ご本を手にしたときには、これでやっとべーテルを知ることができる!と胸が高鳴りました。(裏面へ続く)
読後の今、先ずは、森木さんやスタッフの皆さん、そして先輩ママたちの、べーテル設立への強い想いと粘り強い行動力に、感謝と尊敬の思いでいっぱいです。
このご本で、改めてべーテルの理念を知り、べーテルがそれを日々体現しておられることに感動しました。森木さんが書かれているように、べーテルではかしこまった相談形式をほとんどとられません。しかし。べーテルの日々そのものが、「ママになる」ことの実践の場であり、利用者の支えとなっています。べーテルでの経験は、今も私の育児の核となっています。いつまでも利用者の私ですが、いつまでもべーテルとつながって、いつでも互いに助け合える関係でいられたらと願っています。最後に、べーテルのように内容の充実した子育て支援施設が、全国に広がってほしいと切に願います。私がべーテルに助けられたように、同じように育児に悩むママたちが、一人でも多く救われることを、そしてママという生業に活路を見出せることを、切に願っています。
<ママの感想>
*子育てに大切なのは、一人で頑張ることよりも、たくさんの温かく優しい手を借りながら、ママができる限りの穏やかな気持ちと笑顔で子どもと過ごすことだと気づかせていただきました。そういう意味で「ベーテルひろば」という居場所が私の子育ての大きな支えの一つとなっていることを改めて感じ、ここへ来て楽しく穏やかな時を過ごせることがとても幸せだとしみじみ思いました。
そんなベーテルの優しさがたくさんつまった本です。みなさんに是非読んでいただきたいと思います。
<ママの感想>
*身の丈にあったところから始め、時の流れとニーズに合わせて、変化しながら成長を遂げてきた『ベーテルひろば』、この居場所のあり方が現代における子育てに関して母親の悩みを解決する糸口をもたらしてくれるのではないかと思いました。
組織ありき、形ありきではなく、利用するお母さんたちの声に柔軟に対応できるしなやかさによって「ひろば」が主催する側からの一方的な提供ではなく、訪れる子供や母親、ボランティアを含めた利用するすべての人に自分の居場所だと感じられることを本書は示唆しているように感じます。
本書が乳幼児を持つ母親を初めとして多くの方の目に触れることを『ベーテルひろば』の存在に感謝する一母親として強く願っています。
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